減圧環境下では、水分は100℃以下で沸騰することができます。
これにより、従来の乾燥方法では絶縁物に対して熱的負荷のかかる高温にせずに、優しく・早く乾燥することが可能となります。

真空乾燥設備

真空乾燥は、洗浄したモーターを、
優しく・素早く乾燥することが可能となります。

電熱乾燥と真空乾燥の違いとは
電熱乾燥方式

真空乾燥方式
(減圧乾燥)

電熱ヒーターを熱源とする電熱乾燥炉により
105℃~110℃に炉内温度を設定し、
洗浄後のモーターの乾燥に使用されます。

炉内の空気を抜き、圧力を下げることで、
水分は100℃以下で沸騰することができます。
これにより、従来の乾燥方法では絶縁物に対して熱的負荷のかかる
高温にしなくとも、早く乾燥することが可能となります。

 

真空乾燥(減圧乾燥)方式(2017年より運用開始)

減圧環境下では、水分は100℃以下で沸騰することができます。

 

これにより、従来の乾燥方法では絶縁物に対して熱的負荷のかかる
高温にしなくとも、早く乾燥することが可能となります。

 

 

炉内の温度は、コイルや製品の状況に応じて、35℃~65℃前後の範囲で設定しています。
状況によっては65℃以上に設定する場合もあります。

 

また炉内の圧力についても、コイルや製品の状況に応じて可変させています。

 

真空乾燥設備 制御プログラム Ver.2(自社製)

【真空乾燥時 各パラメータの時間的変化(見本)】

 

 

 

  • STEP
    予熱が完了すると自動で真空状態へ

    予め設定した温度まで炉内を予熱し、

    設定温度になると、真空ポンプが作動し、

    真空乾燥(減圧乾燥)工程へと移行。

  • STEP
    炉内圧力を自在制御のため全自動 

    設定した圧力まで炉内全体を減圧し、

    モーターを減圧乾燥(真空乾燥)します。

    蒸気圧により炉内圧力が上昇した場合にも、自動で真空ポンプを作動させ、炉内全体の圧力を維持します。

  • STEP
    絶縁抵抗値をリアルタイムで計測 

    真空乾燥工程においては、対象物の一定間隔で

    絶縁抵抗値を測定し、回復状態を監視することができます。

    計測したデータは、制御盤でも確認することが可能です。

    別途SDカードにCSVファイルとしても出力しているため、PC(パソコン)でもロガー管理することができます。

     

    ※ 絶縁抵抗値を測定する際、一回の測定時間は50ms、出力電流は最大2mA、高速自動放電機能を備えております。

    (予熱時は、絶縁物保護のため絶縁抵抗測定はおこないません)

 

真空乾燥機の仕様
炉内寸法 W(幅):1590mm×H(高さ):1300mm×D(奥行):2790mm
最大積載重量 6t(均等荷重時)
最高真空度 10Pa(Absolute value)
圧力制御方式 可変圧力制御(Variable Furnace Pressure Control)
設計炉内温度 常温~120℃
電気ヒーター 10kW×10台
操作方法 プログラマブル表示器(タッチパネル)

 

真空乾燥の原理

 

空気も物質なので、質量がありその積み重なりによる重さや、押し付ける力を気圧といいます。
気圧が低いと水を押さえつける力も弱まり、少ないエネルギーで沸騰することができます。

 

 その原理を利用した乾燥が ” 真空乾燥 ” です。

 

つまり気圧を下げると低い温度で、水分が沸騰することができます。

 

 現在弊社で運用している真空乾燥機は、真空ポンプを用い、炉内の気圧を下げます。
この条件下では約100℃以下で水は沸騰するため、大気圧よりも低い温度で乾燥できるというわけです。

 

 液体や気体は、蒸発するときに周りから熱を吸収するので、ある程度の温度を与えておく必要が
あるので、真空状態にする前に、ある程度の温度まで炉内を温めてから減圧します。