これにより、従来の乾燥方法では絶縁物に対して熱的負荷のかかる高温にせずに、優しく・早く乾燥することが可能となります。
電熱乾燥方式 |
真空乾燥方式 |
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電熱ヒーターを熱源とする電熱乾燥炉により |
炉内の空気を抜き、圧力を下げることで、 |
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減圧環境下では、水分は100℃以下で沸騰することができます。
これにより、従来の乾燥方法では絶縁物に対して熱的負荷のかかる
高温にしなくとも、早く乾燥することが可能となります。
炉内の温度は、コイルや製品の状況に応じて、35℃~65℃前後の範囲で設定しています。
状況によっては65℃以上に設定する場合もあります。
また炉内の圧力についても、コイルや製品の状況に応じて可変させています。
【真空乾燥時 各パラメータの時間的変化(見本)】
予め設定した温度まで炉内を予熱し、
設定温度になると、真空ポンプが作動し、
真空乾燥(減圧乾燥)工程へと移行。
設定した圧力まで炉内全体を減圧し、
モーターを減圧乾燥(真空乾燥)します。
蒸気圧により炉内圧力が上昇した場合にも、自動で真空ポンプを作動させ、炉内全体の圧力を維持します。
真空乾燥工程においては、対象物の一定間隔で
絶縁抵抗値を測定し、回復状態を監視することができます。
計測したデータは、制御盤でも確認することが可能です。
別途SDカードにCSVファイルとしても出力しているため、PC(パソコン)でもロガー管理することができます。
※ 絶縁抵抗値を測定する際、一回の測定時間は50ms、出力電流は最大2mA、高速自動放電機能を備えております。
(予熱時は、絶縁物保護のため絶縁抵抗測定はおこないません)
炉内寸法 | W(幅):1590mm×H(高さ):1300mm×D(奥行):2790mm |
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最大積載重量 | 6t(均等荷重時) |
最高真空度 | 10Pa(Absolute value) |
圧力制御方式 | 可変圧力制御(Variable Furnace Pressure Control) |
設計炉内温度 | 常温~120℃ |
電気ヒーター | 10kW×10台 |
操作方法 | プログラマブル表示器(タッチパネル) |
空気も物質なので、質量がありその積み重なりによる重さや、押し付ける力を気圧といいます。
気圧が低いと水を押さえつける力も弱まり、少ないエネルギーで沸騰することができます。
その原理を利用した乾燥が ” 真空乾燥 ” です。
つまり気圧を下げると低い温度で、水分が沸騰することができます。
現在弊社で運用している真空乾燥機は、真空ポンプを用い、炉内の気圧を下げます。
この条件下では約100℃以下で水は沸騰するため、大気圧よりも低い温度で乾燥できるというわけです。
液体や気体は、蒸発するときに周りから熱を吸収するので、ある程度の温度を与えておく必要が
あるので、真空状態にする前に、ある程度の温度まで炉内を温めてから減圧します。