溶射加工とは電気やガス等のエネルギーを用いて、
皮膜を形成する表面処理技術の一種です。

アーク溶射加工(金属表面加工)

溶射加工とは電気やガス等のエネルギーを用いて、
皮膜を形成する表面処理技術の一種です。


弊社では、モーターに使用されている軸や軸受部の摩耗箇所に溶射加工をおこないます。

 

 ・ハウジング部の溶射加工
 ・ジャーナル部の溶射加工
 ・シール摺動部の溶射加工

 

 

 

 

 

 その加工精度は、0.001mm(1μm:1マイクロメートル)単位で施工します。
髪の毛が0.05mm~0.25mmと言われており、髪の毛よりも細かい精度で施工しています。

 

 モーターに機械的不具合が生じた場合でも、機械工場を併設していますので、
フレキシブルに対応することが可能です。

 

 その加工技術は、0.001mm(1μm:1マイクロメートル)単位で施工します。
髪の毛が0.05mm~0.25mmなので、髪の毛よりも細い精度で施工しています。

 

当社は機械加工(普通旋盤作業)の1級技能士が在籍しています。

 

アーク溶射加工とは

 「溶射」とは、コーティング材料を、電気やガスのエネルギーを用いて溶融もしくは軟化させ、
微粒子状にして加速し被覆対象物表面に照射させ、皮膜を形成するコーティング技術です。

 

 溶射加工の中でも弊社が施工しているのは、アーク溶射加工です。
アーク溶射とは、2本のワイヤー状の溶射材料を電極としアーク放電させて、
溶融した金属を圧縮空気にて微細化し吹き付ける溶射法です。

 

 基材に与える温度は、250℃以下で基材の熱変形・歪み等の問題はありません。

 

 

 

  • STEP
    摩耗部のアンダーカット

    皮膜の密着性を高めるため、粗面化処理を行う処理

  • STEP
    溶射作業

    溶射加工

    溶射材料を溶融させ、母材に吹き付け肉盛りを行う工程

  • STEP
    仕上げ工程

    溶射加工にて肉盛りした箇所を、適正な寸法に旋盤加工する工程

 

 

  

電動機整備の場合は主に、ブラケットや軸、シール当たり箇所(摺動)の摩耗部に、
溶射加工をおこない、寸法を許容値内に加工いたします。

 

摩耗・不良個所

シール摺動部や摩耗

(見本)

溶射加工前

アンダーカット

下地溶射

(アンダーコート)

AS-175

上地溶射

(トップコート)

EC-53L

溶射加工完了

 

 

 

軸受疲労や破損、シール部の摺動(接触)による摩耗箇所を、溶射加工にて再生します。

 

 

⑴ 摩耗部のアンダーカット


摩耗量に応じて基材のアンダーカットをおこないます。
アンダーカットを行う事により、金属疲労部の除去及び
皮膜の密着性を高め、溶射皮膜の膜厚を均一にすることが可能です。

 

 

 

 

 

 

 

⑵ 溶射作業

基材の予熱後(材料を溶融させ)、母材にアンダーコート(下盛材)溶射します。

 

アンダーコート材下地に使用することにより密着力が約700kg/㎤になります。
そのあとにトップコート処理をおこないます。

※ 動画内の溶射加工中の強い光にご注意ください。

 

動画は作業の一部となります。
急激な温度上昇を防ぐため、実際には複数回の “溶射と自然冷却” を繰り返し作業します。

 

⑶ 仕上げ工程

溶射加工(肉盛り)後に、寸法を復元する工程です。
適切な隙間公差に機械加工します。

 

 

上地材料
(トップコート)

EC-53L
(SUS316L相当)

下地材料
(アンダーコート)

AS-175
(95Ni、5AIボンドアーク)

 

 

引張強さ 59kgf/m㎡
伸び 35%
主成分 Fe(鉄)、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)、Mo(モリブデン)

 

硬質材料での溶射をご希望の方は、ステンレス系 Fe-13Cr(13クロム)にて、施工することも可能です。
その場合は事前にご相談ください。(耐摩耗性あり)

 

その他の施工事例
整流子・スリップリングの切削

 

水切り部補修

 

軸の腐食部の肉盛加工・キー溝加工・修復

 軸が腐食しており、

肉盛り加工をおこなった後に旋盤にて表面加工、

キー溝加工とスナップリング部の溝加工をおこないます。

 

 

軸端の振れ修正
弊社では一般的なモーターの軸端の振れの許容値は、0.03mm以内とし、
許容値外の場合には振れの修正をおこないます。

 

製品によっては、修正できない場合もございますので予めご了承ください。
修正方法は製品の状態によって異なります。その都度お問い合わせください。